桐朋学園×TOTAMA GLASS
「音楽とガラスのハーモニー」
about「音楽とガラスのハーモニー」について
「ガラスの街づくり」を進める富山市では、桐朋学園と連携して音楽分野の取り組みを進めており、その一環として、桐朋学園監修のもと富山ガラス工房の技術力を生かして、現代フルートの前身となった古楽器フラウト・トラヴェルソをガラスで制作しました。
紹介する映像は、楽器制作の監修を行った桐朋学園大学 神田寛明教授(NHK交響楽団首席フルート奏者)と桐朋オーケストラ・アカデミー生4名による制作楽器お披露目コンサートの演奏です。
フラウト・トラヴェルソによる前半3曲の演奏を終えて、神田さんは会場に向けて次のように話しています。
フルートはおそらく人類に歴史の中で最も古くから使われていた楽器と思われ、4万年前の遺跡からも見つかっています。今からおよそ300年前のバロック時代に使われていたフラウト・トラヴェルソは、当時多くは木製でした。一方、現代のフルートは1オクターブ12個の音をコントロールするために複雑な機械がつけられ、制作上の都合から金属製になっていきましたが、そのほかの素材の楽器もいろいろ存在します。
今回、富山市からガラスのフラウト・トラヴェルソ制作のお話があり、桐朋学園側の担当をさせていただきましたが、楽器制作者の方にお願いしたのは、「アクセサリーではなく本物の楽器を作ってほしい」ということでした。フラウト・トラヴェルソをガラスで再現するというのは非常に難しいことだったと思いますが、お渡しした見本と寸分たがわぬ素晴らしい楽器、ちゃんとした音楽会が成立する楽器が完成しました。
フルートの世界に新しい一つの可能性が誕生したことを、とても嬉しく、また興味深く思っています。
曲目
~ガラス製のフラウト・トラヴェルソによる演奏~
ボワモルティエ/5本のフルートのための協奏曲 ニ長調 Op.15-3
テレマン/2つのフルートの為のソナタOp.2 より
テレマン/ファンタジア第7番二長調
~現代のフルートによる演奏~
アルビージ/小組曲 第2番 より「春の歌」
三浦真理/「想い出は銀の笛」より 真紅のルビー、ブルー・パステル
神田寛明編曲/ベートーヴェンメドレー
演奏
神田寛明(桐朋学園大学教授・NHK交響楽団首席フルート奏者)
臼杵潮音(桐朋オーケストラ・アカデミー研修課程)
江黒奏美(同上)
田中紗貴(同上)
冨樫咲菜(同上)
フラウト・トラヴェルソ制作
泉秀明(ガラス作家、射水市在住)